
就活学生のための
魔法の国で見つけた 働く意味と喜び
2018年12月8日母校東洋大学白山校舎6号館6101教室でおこなった講座のエッセンスをご覧ください
テーマパークで働く人たちからヒントを得て、
自らの仕事に対する考え方を考え就活に活かす内容です。
講師自己紹介と参加者自己紹介
私のコンサルはディズニーランドの福神漬けから始まりました。

「オウム返し」はコミュニケーションスキルの中で最もシンプルかつ簡単で効果的なものです。聴く方にとっては,相手が何を言っているのか?聞き違えはないか?を確認できますし,話す方にとっては,ちゃんと相手が聴いてくれているという安心感を得ることができます。
隣同士の自己紹介は一般的な大学の講義ではなかなかお目にかかれないので,受講生の皆さんには新鮮だったようです。恥ずかしがってやらない学生さんも中にはいらっしゃいました
学校の試験では隣同士が話し合うと言うことはカンニングになってしまいますが,就職して会社勤めをすると,今度は逆に同じグループの人たちと話し合いながら仕事を進めていく必要があります。会社でのコミュニケーションの重要さを実感して頂ければとおもい,このワークを最初に行いました。
第1部 ディズニーってどんな職場(会社を選ぶポイント)
第1部では,ディズニーのヴィジョン・ミッション・行動指針に基づいた経営をご紹介し,「就職先には一貫性ある企業を選びましょう」という提案をさせて頂きました。


ディズニーの施設が,ヴィジョンと思われる「夢のかなう場所」ミッションの「ハピネスを提供する」に基づいている説明をしました。
「夢のかなう場所」は下記のディズニーのコマーシャルから具体的にイメージできます。
もちろん,この一貫性はディズニーでなくとも多くの企業にありること,会社が示している一貫性である企業理念,経営理念,社是,社訓などの違いにより商品や企業のスタイル,その会社のファン層などに違いや個性が出るということを,日産自動車,トヨタ自動車の比較,牛丼の吉野家とサイゼリヤの比較で説明します。
じつは東洋大学もその一貫性に貫かれていて,学祖井上円了先生のお考えや大学の教育理念などにも明確に表れています。




上記は東洋大学のホームページからスクリーンショットで引用させて頂きました。穴埋めの正解をご覧になりたい方は下記をご覧ください
続いてディズニーの大きな特徴である行動指針(ディズニーでは「行動規準」といいます)について話をします。
ディズニーの行動指針の特徴は大きく2つあります。

1つめの特徴はとてもシンプルなこと。単語なのでどんな人でもすぐ覚えることができますし,具体的に何をすれば良いかが明確にわかります。
これは余談で学生さんたちにはお話しない内容ですが,私は職業柄多くの会社の経営理念や行動指針を拝見することがありますが,長く,難しい言葉,抽象的な言葉を使ってできているものをよく見かけます。経営理念や行動指針は戦略的であるべきです。戦略とは何をやるべきで,何をやらないかを決めることです。やることばかりを決めてしまい,やらないことを決められない経営者さんが多いのかもしれません。様々な理念や方針,社是,社訓,行動指針,など多くのものができて,しかも長文になるのはこのせいかもしれません。
また,リッツカールトンホテルをモデルに経営理念や行動指針をまとめたクレドカードを作り,全従業員に持たせる会社があります。素晴らしいことだと思いますが,成果のでている会社と中にはそうでない会社があります。その違いは従業員に浸透してるか,お題目におわっているかどうかだと私は考えます。リッツカールトンホテルでは「ラインナップ」という毎日行われるミーティングで,クレドカードを使って,そこに書かれている「ゴールデンスタンダード」の中から様々なテーマを日替わりで,全従業員が交代で自分の経験や考えを発表する時間をつくっているからです。全従業員への浸透とそのための時間を会社がとっているかどうかがポイントです。ディズニーでも朝礼の時に時間をとって行われています。

この行動指針はディズニーでなくとも多くの企業にありることをマクドナルドのQSC+V,セブンイレブンの基本4原則,サイゼリヤの基本理念で説明します。
そしてこれらの企業との違いとなる2つめの特徴は上のように行動指針に優先順位があるということです。
ディズニーは安全第一の会社です。安全のためなら効率も見栄えも,お客様への礼儀正しささえも犠牲にします。安全を脅かす事態では,何をやって何をやらないかが明確になっています。戦略的です。

第1部の締めくくりとして上記のワークをしてもらいました。
1/3ぐらいの学生さんが,一人で考えていたのは残念でした。ひとりで考えてはアイデアは生まれません。人と話すことで脳が刺激を受け,自分が思いもよらない考えが浮かぶものです。もう少ししつこく言えば良かったと反省でした。
第2部 仕事はゲストにハピネスを届けること(あなたは会社でどう働くか)
第2部では私がディズニーで働いて見つけた3つの働き方から就職したらどう働くかを,ディズニーキャストのウレードアップ制度(MAGIC)にからませて説明します。

なるほど、仕事とプライベートをこのように考えられたらある意味楽です。

でも、現実はなかなかそうもいきません。
従業員さんは、そのライフステージごとそれぞれに悩みや解決しなければならない課題を抱えています。必要な収入も上がってきます。勤務年数が長くなればなるほど、権限が増え同時に責任が重くなります。仕事でもプライベートでも期待されるものが大きくなり、仕事とプライベートは切り離すことがどんどん難しくなってくるからです。
私の勝手な考え方ですが、下記の図のような考え方を理想に考えています。

ブログ「魔法の国で見つけた働く意味と喜び」はこちら



仲間を考えるのには下記の動画がヒントになります。









講座の動画は下記からごらんください
3列目にカメラを置いて撮影しましたので学生さんは写っていません
私の「社員教育と人材育成術」が新聞記事になりました。参考にご覧ください
講師プロフィール

菅原 齋(カンバラ サイ)元ディズニーキャスト
合同会社アウェイク事務所代表社員
元ディズニーキャストとして働いた異色の経営コンサルタント。
1983年東洋大学卒。コピー機の飛び込み営業や音楽出版会社での企画編集営業を経て。長年の夢だったディズニーランドのキャストを経験。「生産性ノウハウ」に感動して働いていた中、20代の女性上司に「カンバラさん、次はゲスト(来園者)目線で考えてみてください」とにっこり言われ目が覚める。どうしてすべてのキャストに企業理念と行動指針が浸透し、行動に結びついているのか?ディズニーが35年間ナンバーワン、オンリーワンであり続けている理由がここにあると得心。ディズニーで体験した経験を基に社員育成メソッドを開発する。
東京ディズニーランドでのキャスト体験を元に語るセミナー研修は、紋別から那覇まで全国の商工会議所や企業で「今日から使えるわかりやすさ」と年間100回におよぶ。数字や理屈が苦手な会社員や女性経営者からの評価が高く、「不器用社員の見方」とファン企業が多い。そのユニークさで東京新聞にも取り上げられたほか、リクルート社アントレや日経マネーでは1ページでフル掲載された。
講師のCSエピソード
「ぼく、エビフライカレーが食べたい。」
家族連れ出来た小学校の男の子、楽しみにしていた、エビフライカレー。
残念なことに25周年イベントを最後に終了したメニューでした。
以前来た時に食べた思い出か、古いガイドブックを見て楽しみにしていたのか。
同僚の60代の女性キャストが言います「かわいそうにすねちゃって、あの子だけ何も食べてないの」。
さあ、あなたならどうしますか?
キャストのミッションは「ゲストにハピネスを届ける」ことです。
私たち数人はバックに集まり頭をひねります。
誰かが言った「シェフミッキーのシールをあげよう!」。
ミッキーがシェフの格好した丸いシール、赤と青の2種類。
彼女は1枚を彼の胸に貼ってあげました。
ほかに2枚を差し出して「あとはおみやげね」。
その子に少し笑顔が戻りました。
そのとき奇跡がおきました、「私の半分食べる?」お母さんの言葉。
「うん」
クレームがCSに変わる瞬間です。
お母さん本当にありがとう。あなたのおかげです。
ディズニーにはミッションがお題目にならず、日々の仕事に結びつく「魔法の言葉」があるのです。
講師のライフワークとも言える人材育成研修では、企業の一貫性からもたらされる「顧客満足リーダーシップ」が社員の「魔法の国で見つけた働く意味と喜び」に発展する、働く人が減少する今の時代に適した研修コンテンツとして多くの企業やマスコミから注目されている。